話題の「ストレングスファインダー」というものをご存知でしょうか。
ストレングスファインダーとは、177個の質問に答えることで自分の強みを見つけることができるツールです。よく「〇〇診断テスト」といった5問程度の簡単な心理テストがありますが、それの本格的バージョンというイメージで大丈夫です。
177個も質問があるので、出てきた結果はかなり自分に近しいものとなります。
今回はそんなストレングスファインダーの概要と、今の自分の仕事が適職かどうか、ストレングスファインダーの結果をもとに自己診断する手順を詳しく解説いたします。
- ストレングスファインダーの本を買う
※必ず新品の本を買うこと
- ストレングスファインダーを受ける
- 自分の仕事内容と、うまくいった仕事を書き出す
- ストレングスファインダーの結果を照らし合わせていく
まず、ストレングスファインダーって何?
ストレングスファインダーはアメリカのギャラップ社が開発した診断ツールです。これは、自分の弱みを無くしていくよりも強みを知って活かすことこそが、自分の能力を最大限に発揮するために必要なことだという考え方のもとにつくられています。
結果は34もの「資質」のランキングで発表され、上位5位を確認することができます。「資質」とは、あなたの才能となる「強み」のことで、大きく4つに分類されています。
実行力 | 人間関係構築力 | 戦略的思考力 | 影響力 |
アレンジ | 運命思考 | 学習欲 | 活発性 |
回復志向 | 共感性 | 原点思考 | 競争性 |
規律性 | 個別化 | 収集心 | コミュニケーション |
公平性 | 親密性 | 戦略性 | 最上志向 |
慎重さ | 成長促進 | 着想 | 自我 |
信念 | 調和性 | 内省 | 自己確信 |
責任感 | 適応性 | 分析思考 | 社交性 |
達成欲 | 包含 | 未来志向 | 指令性 |
目標志向 | ポジティブ |
自分でも無自覚でいたこれらの強みがランキングによって可視化されることで、意識的に活用できるようになりますよ。
ストレングスファインダーのやり方
ストレングスファインダーを実施するためには、専用の本を購入します。
この本には、ストレングスファインダーの基本的な考え方と、各資質の詳しい解説、そしてテストを受験するためのアクセスコードが付いてきます。
アクセスコードは1回しか使えないので、本をメルカリなどから中古で買わないように注意してくださいね。(↑から購入したら確実です。1980円が新品価格です。)
アクセスコードを使ってギャラップ社のページにアクセスしたら、テストが始まります。
テストは全部で177問あり、すべて選択式です。
ひとつひとつは簡単な質問ですが、量が多いので20〜30分ほど時間がかかります。また、Webテストなので通信環境の良いところで行うと安心ですよ。
ストレングスファインダーの結果の見方
テストを終えると、結果が出てきます。上位5位の資質がランキング表示されるので、まずはその資質をひとつひとつ本で確認していきましょう。
上位5位の資質なので、それなりに思い当たる部分が出てくるはずです。
また、一通り読んだところで、先ほどご紹介した資質一覧をもう一度ご覧ください。
実行力 | 人間関係構築力 | 戦略的思考力 | 影響力 |
アレンジ | 運命思考 | 学習欲 | 活発性 |
回復志向 | 共感性 | 原点思考 | 競争性 |
規律性 | 個別化 | 収集心 | コミュニケーション |
公平性 | 親密性 | 戦略性 | 最上志向 |
慎重さ | 成長促進 | 着想 | 自我 |
信念 | 調和性 | 内省 | 自己確信 |
責任感 | 適応性 | 分析思考 | 社交性 |
達成欲 | 包含 | 未来志向 | 指令性 |
目標志向 | ポジティブ |
自分の資質は、どの分類のものが多いでしょうか?
上位5つの資質には自分の強みの大部分が詰まっているので、どの分類の資質が多く含まれているかを知ることも自分の傾向をつかむ大きなヒントとなります。
- 「実行力」が多い…行動することで物事を動かしていく意識が高い
- 「人間関係構築力」が高い…人間関係を大切にし、相手のことを考えながら行動していくことが得意
- 「戦略的思考力」が高い…まず考えてみることで、可能性を広げていく力が高い
- 「影響力」が高い…自分のスキルを使って、他人に影響を及ぼすことが得意
また、中には4つの分類が全てランクインしている人もいます。その場合は「バランス型」といえるでしょう。「どこかの分類に偏っている方が強そう」と思うかもしれませんが、バランスを取れること自体が他の人にはない強みですよ。
ストレングスファインダーで今の仕事が適職かどうか自己診断してみる
ストレングスファインダーで自分の強みが見えてきたところで、今の仕事について考えていきましょう。自己診断のやり方をご紹介します。
- 紙とペンを用意する
- 今の仕事の業務内容を書き出す
- 思いつく限り、今まででうまくいった仕事について書く
まずは、今の仕事内容を片っ端から書き出していってください。
保険の営業職をしているAさんを例にして説明します。
<仕事内容>
・外回り営業
・既存客への連絡
このように、日頃の仕事をざっくりと書いてみましょう。
次に、今まででうまくいった仕事について書き出します。これは今の職場に限らず、以前の配属先や会社のものでもかまいません。「うまくいった仕事」と考えてみたときに思い出せるものをひたすら書いていきます。
<うまくいった仕事>
・新規顧客獲得件数が上半期でトップだった。
・仲は良いものの契約は必ず断る顧客に足繁く通い、ついに大口契約を取り付けた。
・辞めたいと相談してきた社員とたくさん話し合い、辞めるのではなくその人にあった配属先に異動することで話をまとめられた。異動後はとてもいきいきしていて安心した。(前職で人事にいたときの話)
一通り書き出せたら、自分の資質と書き出した内容に当てはめていきます。
Aさんは、こういう資質だったとしましょう。
- 目標志向(実行力)
- 達成欲(実行力)
- 共感性(人間関係構築力)
- コミュニケーション(影響力)
- 責任感(実行力)
トップにある「目標志向」は、明確な行き先がわかっていれば確実にそこにたどり着けるよう努力できる資質です。そのため、個人目標という明確な行き先のある「外回り営業」はAさんにとって燃える仕事であると考えられます。しかも、目標をクリアすることが大好きな資質である「達成欲」も持ち合わせているのでなおさらでしょう。
また、顧客に足繁く通ったり、辞めそうな社員と話したりした場面においては、人の話を聞きながらたくさん共感していたのかもしれません。「共感性」は人の感情に寄り添うことのできる資質です。
このように、本に書かれていることをベースにしながら、当てはめていきます。「うまくいった仕事」については、うまくいった要因を思い出しながら資質を書き込んでいくとやりやすいですよ。
<仕事内容>
・外回り営業 →「目標志向×達成欲」
・既存客への連絡 →「目標志向×責任感」
<うまくいった仕事>
・新規顧客獲得件数が上半期でトップだった。
→設定された目標を上回る目標を自分で立てていた。「目標志向×達成欲」
・仲は良いものの契約は必ず断る顧客に足繁く通い、ついに大口契約を取り付けた。
→契約どうこうよりもその顧客の話を聞きたくて通っていたら契約してくれたまで。「共感性×コミュニケーション」
・辞めたいと相談してきた社員とたくさん話し合い、辞めるのではなくその人に合った配属先に異動することで話をまとめられた。異動後はとてもいきいきしていて安心した。(前職で人事にいたときの話)
→人事じゃなくても相談を持ちかけられることは多い。話しやすいと言われる。社内に合いそうな部署があってよかった。「共感性」
実際には、仕事内容もうまくいった仕事も、もっとたくさんあるはずです。これらをひとつずつ資質に当てはめていくと、自分の仕事ぶりについて傾向が見えてきます。
Aさんの場合は、次のような傾向が考えられます。
- 予算目標のある仕事だとすごくやる気を出せる
- 人の話に寄り添って提案することが上手
Aさんの今の仕事は、これらを叶えられる内容のものになっているので「適職」といえそうですね。ちなみにAさんは前職が人事だったわけですが、人事の仕事もそれなりに楽しめていたこともわかります。
ストレングスファインダーの診断結果は、「〇〇が得意です」と自己申告するのとは異なり、客観的に自分の強みを評価してくれたものです。
だからこそ、ストレングスファインダーに基づいて自分の強みを把握しておくことは、さらなる自信につながっていきますよ。
まとめ
ストレングスファインダーを使うことで、自分の仕事が本当に自分に合っているものなのかどうか、客観的に見つめ直すことができます。
- ストレングスファインダーの本を買う
※必ず新品の本を買うこと
- ストレングスファインダーを受ける
- 自分の仕事内容と、うまくいった仕事を書き出す
- ストレングスファインダーの結果を照らし合わせていく
自分の強みをあらためて把握することは、仕事を続けるにしても転職するにしても、必要なことです。この機会にぜひ、ストレングスファインダーと適職自己診断にチャレンジしてみてくださいね!