社会人経験を積み重ねていくと、見えてくるのが「キャリアアップ」です。
職場で昇進試験を受けたり、あるいは推薦されたり。転職することでキャリアアップを叶える人もいます。
いずれにしても、キャリアアップは社会人として大きなターニングポイントとなるのは間違いありません。
今回は、「ストレングスファインダー」の力を借りながら、キャリアアップを見据えて行動する上で重要な「自分の強みを知る」方法を解説していきます。
キャリアアップする時に、一番大切なものとは?
まず、キャリアアップを目指すにあたって、一番大切なものは何でしょうか。
キャリアアップするにはあらゆる能力を求められますが、最も重要なのは「自信」です。
どれだけハイレベルなスキルを持っていても、自信がなければ十分に活かすことができません。
ましてやキャリアアップともなると、自分がリーダーになってチームを率いる場面も出てきます。リーダーに自信がないと、周りも不安になってしまいますよね。
スキルはもちろん必要ですが、一緒に自信を身につけていくことが何よりも大事です。
自信をつけるために、自分の強みを知ろう
「自信をつける」といっても、そんな簡単に手に入るものではないことは、誰もがわかっていますよね。
自信をつけるためにやるべきことは、「自分の強みを知ること」です。
自分の強みがわかっていれば、強みに合わせた仕事スタイルを構築できるようになります。すると、おのずと結果が出ます。その結果が自信になっていくのです。
そして、自分の強みを知るきっかけになるのが「ストレングスファインダー」です。
この本に付いているアクセスコードを利用して、177問の質問に答えると自分の5種類の強みが判明します。これを足がかりに、自分の強みを理解してみましょう。
ストレングスファインダーのやり方はこちらで解説しています!
「ストレングスファインダー」で今の仕事が適職か自己診断してみよう※手順も紹介
自分の強みを知るための手順は次の通りです。
- 得意な仕事・家事を書き出す
- ストレングスファインダーの強みを当てはめる
それでは、やり方を順番に解説していきますね。
①得意な仕事・家事を書き出す
まずは、自分が得意だと自覚している仕事と家事をザーッと書き出してみましょう。
今回は、昇進試験を来年に控えて焦りを感じているAさんに見本にしてご紹介します。
Aさんプロフィール
- 広告系勤務の社会人4年目
- 仕事内容は営業と企画
- 一人暮らし
- 来年昇進試験を受けるが仕事ができる同期がたくさんいて自信がない
そんなAさんに、得意だと思うことを書き出してもらいました。ここではその一部を抜粋します。
仕事で得意なこと
- 細かいデータ管理
- 広告効果を分析して、取引先にアドバイスすること
家事で得意なこと
- 毎日欠かさず掃除すること
- お菓子作り
得意なことを書き出す時のポイントは、次の3つです。
- 作業が苦じゃないと感じる
- 他の作業に比べて仕上がるペースが早い
- 他人から褒められたことがある
重要なのは、この3つをすべて満たしている必要はないということです。どれかひとつでも当てはまったら、それは「得意」です!
ここで思いつく限りたくさんの「得意」を見つけることがカギとなりますので、じゃんじゃん書き出しましょう。
また、「〇〇は得意なほうだと思うけど、でも同期の△△さんの方が結果出せてるから得意とはいえないのかも…」というような遠慮も不要ですよ。
なぜなら、比べるべき相手は自分自身の能力だからです。
ということで、自分が今やっていること・できることの中で比較した時に上位にくるスキルを書き出していけばOKです。
②ストレングスファインダーの強みを当てはめる
一通り得意なことを書き出せたら、今度はストレングスファインダーの結果を見返してみましょう。
Aさんの結果はこちらです。
- 分析思考
- 規律性
- 親密性
- 戦略思考
- 内省
この5つの強みが、Aさんの得意なことの中に必ず隠されています。ということで、当てはめていきましょう。
強みを当てはめるやり方は、大まかにこのような流れです。
- ストレングスファインダーの本やネットで、5つの強みの特徴を把握する
- 強みを得意なことに当てはめる
順を追って解説していきますね。
①ストレングスファインダーの本やネットで、5つの強みの特徴を把握する
今回は、Aさんの一番の強みである「分析思考」を例にしていきましょう。
ストレングスファインダーの「分析思考」のパートを読むと、次の要素を抜き出すことができます。
- データを好み、パターンと関連性を探そうとする
- データから根本的な原因や因果関係を読み取れる
他の要素は省略しますが、ここでたくさんの要素を感じ取っておくと後の作業がスムーズになりますよ。
強みを得意なことに当てはめる
強みである「分析思考」の特徴を把握したところで、Aさんの得意なことを見直してみましょう。
仕事で得意なこと
- 細かいデータ管理
- 広告効果を分析して、取引先にアドバイスすること
家事で得意なこと
- 毎日欠かさず掃除すること
- お菓子作り
どうやらAさんが細かいデータ管理を得意とするのは、まさに分析思考のなせる技のようですね。
データが好きだからこそ細かいデータでもきっちり管理できるし、データを元にして考えるのが得意だからこそ、広告効果の分析にも身が入るのです。
また、これは意外なつながりかもしれませんが、お菓子作りにも分析思考は関わると考えられます。
お菓子作りは材料を正確に扱えばレシピ通りに完成しますし、材料の一部をアレンジすると違った仕上がりになったり、あるいは失敗したりします。
「今回は〇〇だったからおいしくできた」「次回は〇〇を変えてもいいかも」と、お菓子作りの手順を分析することで次回につなげていくことが楽しく感じられるのかもしれませんね。
この作業を、強みの5種類分やってみてください。
ストレングスファインダーはテストを受験することで得られた結果なので客観的なデータです。これを当てはめられたということは、自分が得意だと思っていたことに客観的な裏付けができた、ということになります。
しかも、今まではバラバラに捉えていた得意なことが、ストレングスファインダーの強みを共通点にしてつながっていきます。
結果として、自分の得意な物事の傾向を把握でき、まだやったことがない作業でも「これなら得意そうなことかも…!」と、前向きにチャレンジできるようになりますよ。
強みを理解したら、キャリアアップへの作戦を考える
自分の強みを理解できたら、キャリアアップへの作戦を考えていきましょう。
作戦を考える方法は2つあります。
- キャリアアップに必要なスキルを考える
- 今の仕事のレベルを上げる方法を考える
キャリアアップに必要なスキルを考える
キャリアアップをするために、自分にはどんなスキルが必要でしょうか。
例えばAさんには「昇進試験」というわかりやすい課題があります。試験で問われる能力が何なのか調べたり、先輩の話を聞いたりして情報を集めましょう。
必要なスキルがわかったら、そのスキルに自分の強みを落としこんでみてください。先ほどの「強みを得意なことに当てはめる」場合と要領は一緒です。
すると、自分の強みを落としこめる得意分野と、うまく当てはまらない苦手分野が出てくるはずです。
得意分野は磨きつつ、苦手分野を少しでもパワーアップするためにはどうしたら良いかを考えていくと、具体的な行動がハッキリと見えてきますよ。
今の仕事のレベルを上げる方法を考える
キャリアアップのためには、今の時点で関わっている仕事で成果を出すことも大切です。
手っ取り早く成果を出すには、得意な仕事をもっと得意にすることが近道です。
自分の強みを理解した今、何の仕事が得意なのかが見えてきたはずです。そこを重点的にブラッシュアップするためには、どんなことができそうかを考えてみてください。
結果が出てればキャリアアップに向けてアピールしやすいもんね!
まとめ
最後に、ここまでの話をまとめておきます!
・必要なものは「自信」
・自信を付けるには、自分の強みを知ることが重要
・強みを知るために「ストレングスファインダー」を受験しよう
<自信をつけるための手順>
①得意な仕事・家事を書き出す
②ストレングスファインダーの強みを当てはめる
<自分の強みを理解できたら考えること>
①キャリアアップに必要なスキル
②今の仕事のレベルを上げる方法
キャリアアップを目指すなら、自分の強みを理解しておくことが重要です。
しっかり自信をつけて、さらなる高みを目指していきましょう!