【仕事別】良い仕事を続けるコツ

デパート元社員が伝授する、クレーム対応の心構え8選

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デパートで働いていると、大なり小なりお客様とのトラブルはつきものです。原因はデパート側のミスもあれば、お客さん側の言いがかりとしかいえないものまで様々です。

ペン子ちゃん
ペン子ちゃん
クレーム対応ってすごく怖いイメージがある…!
やまさん
やまさん
怖いことかもしれないけど、商売をしている以上は避けられないことでもあるね。

今回は、デパートのフロア責任者としてクレーム対応にも従事していた元社員さんの話をもとに、クレーム対応の心構えを解説していきます。

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クレーム対応の心構え8選
  1. 真剣に話を伺う
  2. お客様の気持ちになって想像する
  3. 心を込めてお詫びしつつ、最善の打開策を提案
  4. 言い訳は一切しない
  5. 必要以上に詫びない
  6. 心を無にする
  7. 男性責任者と代わる
  8. 自分にはまだ上司がいる、と思う

真剣に話を伺う

これが最初にして最大のポイントです。真剣に話を聞くことは、実は思っている以上に難しいことで、これを失敗するとクレームにクレームを上塗りする事態にさえ陥ります。

ペン子ちゃん
ペン子ちゃん
ただ話を聞けばいいだけじゃないの…?

怒っている人は感覚が敏感になっています。そのため、ちょっとした振る舞いがひどく鼻につく可能性があるのです。例えば周囲の様子が気になってチラッとよそ見したら「あなた人の話聞いてないでしょう!」、相槌の頻度が高すぎると「なんでもかんでもウンウン言ってればいいってもんじゃないのよ!」と怒鳴られることが実際にあるのです。

また、お客様が話しきってない状態で質問を投げかけるのも嫌われる傾向にあります。お尋ねしたいことが出てきても一旦心の中にしまっておき、お客様がひと通り話し終えてから質問するようにしましょう。

お客様の気持ちになって想像する

お客さんがここまでお怒りになられているのはどうしてか?
こんなにも悲しまれているのはなぜか?

話を伺いながら、もし自分がお客様の立場だったらどう思うか、想像をふくらませていきます。

例えば、出産祝いをもらったお返しのギフトを承ったとします。通常、のし紙には「内祝」と書き、その下にお子さんの名前を入れます。こうすることで子どもの名前をお披露目するという大切な意味があるのですが、肝心のお名前の字を間違えたのし紙を作ってしまい、そのまま包装してご依頼先に届けてしまいました。

ペン子ちゃん
ペン子ちゃん
こんなことが本当に起こったらショックすぎる…!

ご依頼主であるご夫妻は大変悲しんでいます。ここで、お話しを聞きながらあらゆる気持ちを想像します。

  • 命がけで出産した大切な子どもの名前なのに間違えられてしまってショックだろう
  • 幸先が悪いとも思うかもしれない
  • 応援してくれていた大切な人たちに間違った形で報告してしまったのは失礼だ
  • 届いてしまっている先様に対しては、もう取り返しがつかない
  • もし先様に上司がいれば恥もかいたかもしれない
  • 何より、お子さん本人に大変失礼なことをしてしまった

想像は人それぞれなので、まだまだ思い浮かぶことがあるかもしれません。ある程度想像できてきたら、どう対処すべきかを並行して考えていきます。

心を込めてお詫びしつつ、最善の打開策を提案

ひと通りお話しを伺ったら、想像したお客さんの気持ちをもとに、まずはお詫びの言葉を伝えます。

もしこの時、急いで対応すればまだトラブルを回避できる可能性が残っている場合は次のように対処します。

  • 手短にお詫びの言葉を述べる
  • 現状の報告をし、対処法があることを説明する
  • その際、こちらから先様に連絡することになるのなら必ず伝えておく
    (個人情報を当初の目的以外で使うことになるため)
  • ご要望があればそれも反映させた対処法にアレンジしていく
  • この対処法で動いてよいか許可をあおぐ
  • 了承いただけたら、完了次第ご報告すること・その時にあらためてお詫びしたいと伝える

お詫びを手短に済ませるのは、対応を急ぐ必要があるからです。もちろん手短だからといって適当に済ませるわけではありませんが、感情面の話は一旦置いておきます。この時点では、トラブル回避に向けて全力で手配することが一番のやるべきことだからです。

やまさん
やまさん
対処法については、簡潔にわかりやすく話すのも大事なポイントですね。

一方で、残念ながら手の打ちようがない場合もあります。その時はこの場がお客様に謝罪できる最後の機会になってしまうため、心を込めてお詫びしていきます。

  • ご自宅へお詫びに伺ってよいかお尋ねする
    (ただこれは高確率で断られるため、この場でお詫びを完全に済ませることになる)
  • もし自分が同じ目にあったらこう思う、と伝える
    (内容はお客様が話していることとリンクさせ、共感していることを示す)
  • 今回の原因を正直にお話しする
  • 再発防止策を伝え、二度とこんな思いをするお客様が出ないようにすると伝える

この順番で丁寧に話をすすめていけば、ご理解いただけることがほとんどです。中にはこちらの話を聞いてくださらない場合もありますが、その時は無理にお話しせずに切り上げ、後日お詫びのお手紙をお送りするなど別の手を取りましょう。

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言い訳は一切しない

お詫びの過程で、デパート側のミスが原因の場合に言い訳したくなる気持ちはどうしても出てくるものですが、言い訳ほどみっともないものはありません。

どこでどういうミスが起こったのか、どういう管理体制をしていて何が甘かったのか、事実だけを淡々と伝えていきましょう。

やまさん
やまさん
何につけても言い訳しないことを日頃から意識しておきたいね。

必要以上に詫びない

ここからは、デパート側の落ち度がほとんどない場合の心構えの話になっていきます。

カスタマーハラスメント」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。

やまさん
やまさん
店員に対する理不尽なクレームや恫喝のことだね。
ペン子ちゃん
ペン子ちゃん
やたら難癖つけてくるお客様のことだ!店員さん、大変だよねえ…

何でもかんでも「カスタマーハラスメントだ!」と言ってしまうと、対処すべき本物のクレームを見逃してしまうことにつながるのであまり使いたくない表現ではありますが、たしかに近年は店員に八つ当たりをするようなクレームが増加してきています。

そんなお客様の心の中を想像するのは難しいものがありますが、例えばこのような心理です。

  • 店員さんの上に立って、いい気になりたい
  • 店員さんを怖がらせて楽しみたい
  • 普段の話し相手がいないので店員さんに構ってもらいたい
  • 店員さんを脅してお詫びの品をもらいたい
  • 使ってしまったけど、合わなかったのは店員さんのせいにして全額返金させよう

こちらとしては真剣にお客様の話を聞いているのですが、お客様にこういった歪んだ気持ちがあると話のつじつまが合わなくなっていったり、様子がおかしかったりします。

その場合は対応の方向性を変えていく必要があり、中でも大切なのが「必要以上に詫びない」ということです。というのも、「詫びる=こちらの非を認めること」であるため、そこにつけこんで、あらゆる要求を通そうとするお客さんがいらっしゃるのです。

ペン子ちゃん
ペン子ちゃん
うわあ、まさにカスタマーハラスメント!

お客さんの話をよくよく聞いた上で、何が自分たちの落ち度なのかを見極める。これはカスタマーハラスメントかどうかにかかわらず大切なことです。普段からこの姿勢でいるように心がけましょう。

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心を無にする

高齢の男性に多いのですが、怒鳴ることで威嚇してくる人がいます。また、中年以上の女性に多いのが、延々と同じ話を繰り返していて話がまるで進まないパターンです。

そんな時は、心を無にしましょう。

まず怒鳴られた場合ですが、たしかに一瞬ドキッとします。ただ、そんなお客様はただ単にこちらをひるませることを目的にしているので、その後に続く論理的な策はありません。そう考えるとあまり怖くなくなってきますよね。また、怒鳴られると周りのスタッフに「あそこで何か揉めている」ということが伝わるため、かえって安心だったりもするのです。

やまさん
やまさん
逆転の発想だね。そう思えたら、たしかに怖くないのかも。

話が堂々巡りしているパターンの場合も心を無にします。話を聞いていないと思われると厄介なので注意ですが、何度も同じ話を聞いているとこちらも疲れてきます。

新しい情報が出てきた時だけしっかりと内容を頭に入れながら、聞いたことのある話は右耳から左耳に流してしまいます。そしてどうやって話を進めていくかを考え、話せそうなタイミングを見計らって話を切り出して、流れを変えていきましょう。

男性責任者と代わる

これは女性責任者の場合、奥の手として使える手段です。というのも、お客様によっては女性を見下している人がいて、こちらとしては建設的に話したいのにまるで聞く耳を持たないケースが少なくないのです。

ペン子ちゃん
ペン子ちゃん
この時代にまだそういう態度を取る人がいるんだね…。

男性の責任者が出てきた途端にコロッと目の色が変わって、今まで話していた内容と同じことを繰り返しているだけなのにそれで解決したケースもありました。

また、これはレアケースであってほしいのですが、対応しに駆けつけたら開口一番「責任者といえば男性だろう!女じゃ話にならん、代われ!」と怒鳴られたことがあるとも聞きました。女性だからといって舐められてしまうのは、お客様相手だったとしても気分の悪いものですね。こればっかりは考えても仕方がないので、さっさと忘れてしまいましょう。

自分にはまだ上司がいる、と思う

理不尽なクレーム対応で頑張っているとどうしても「自分がすべて対処しなくてはいけない」という思い込みにはまることがあります。

お客様から問い詰められすぎて「この要望に応えさえすれば解放される」と思ってしまったら危険信号だと覚えておきましょう。

やまさん
やまさん
このまま自分だけで対応を続けると、あらぬ要求を通してしまうことにもつながるからね。

上司を呼んだら甘えかもしれない、と思うかもしれませんが、そこまで追い詰められてしまったら助けを求めるのがベストです。「上の者を呼んでまいります」というと、不思議と相手の怒りモードを一段階下げることもできますよ。

デパートには、クレーム対応で困った時に助けを求められる「上の者」が何重にも配置されています。つまり自分の上司にもまた「上の者」がいるのです。だから安心して助けを求めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、デパート社員さんに、クレーム対応の心構え8選を聞いてみました。

クレーム対応の心構え8選
  1. 真剣に話を伺う
  2. お客様の気持ちになって想像する
  3. 心を込めてお詫びしつつ、最善の打開策を提案
  4. 言い訳は一切しない
  5. 必要以上に詫びない
  6. 心を無にする
  7. 男性責任者と代わる
  8. 自分にはまだ上司がいる、と思う

クレームとは本来、お店側の至らないところをお客様がわざわざご指摘くださるので、ご迷惑をかけてしまったことは申し訳ないながらもありがたい話です。

ただ、度が過ぎた明らかな”言いがかり”もある事も事実です。

今回のクレームの心構え8選を事前に持つことで、的確に対応し、お客様に「また来るからよろしくね」と言ってもらえるような一流のデパート社員を目指しましょう!

ペン子ちゃん
ペン子ちゃん
そんなこと言われたら泣いちゃうかもしれない〜!
やまさん
やまさん
クレームだけじゃなくて、しっかり適切な接客が出来ていると、感謝の気持ちを伝えて下さるお客様もいるみたいだから、そんなときは凄く「頑張ってよかった!」って嬉しい気持ちにもなるだろうし、良い仕事を続けられそうだよね!

怒らせてしまったり、悲しませてしまったことを無かったことにはできません。でも、誠心誠意対応することで、さらなる信頼を得ることはできるのです。

クレーム対応を前向きに捉え、より良いお店づくりにつなげていきましょう。

デパート勤務の疲れ解消!おすすめストレス解消グッズ8種デパートで働いているというと華やかなイメージがありますが、実は体力勝負のお仕事です。そこで今回は、デパート勤務でバリバリ働いていた元デパート社員さんに、当時実際にやっていた「オススメのストレス解消」をおしえてもらいました!今接客のお仕事をしている方も同感出来るポイントがあるかも?...
【デパート(百貨店)社員→事務職】へ転職する時に使って良かった転職エージェント3選今回は、デパート社員→事務職へ見事転職を成功させた方に実際に利用したオススメの転職エージェントを3つ教えて頂きました。 現役転職コンサルタントからの視点からの注意点もあるので、接客業→事務職の転職をしたい方は是非参考にしてみてくださいね。...